設立の概要
北海道大学 電子科学研究所 ニコンイメージングセンター(NIC@北大)は、北海道大学のみならず日本全国の研究者に最新の生物顕微鏡を利用できる環境を提供することを目的とした施設です。前身となるニコンバイオイメージングセンターは、2011年の9月末日をもって、株式会社ニコンソリューションズ(開設当時は、株式会社ニコンインステック)の協力による寄附講座としての運営を終了いたしましたが、多くの顕微鏡ユーザーの継続要望に応える形で、2012年4月1日にNIC@北大は研究所の直接運営による再スタートを切りました。
また2016年4月より、文部科学省・科学研究費助成事業の「先端バイオイメージング支援プラットフォーム:ABiS」にも参画し、先端イメージング機器を運用する国内機関と更なる連携を取り、生命科学を幅広く包括した先端イメージングの支援を行うこととなりました。こちらは科学研究費(科研費)をもつ研究者の研究に対してのサポートとなりますが、科研費をお持ちの研究者が上記ABiSへの支援課題に採択されますと、当センターの利用においてメリットがございますので、ぜひこちらもご検討ください。
北海道大学ニコンイメージングセンターの協賛企業
2022年1月現在でNIC@北大は、Andor Technology(アンドール)、Chroma(クロマ)、中央精機、五稜化薬、浜松ホトニクス、ニコンソリューションズ(旧社名:ニコンインステック)、日本分光(JASCO)、サーモフィッシャーサイエンティフィック(旧社名:ライフテクノロジーズジャパン;インビトロジェン; Molecular Probes)、日本ローパー、オプトライン(Semrock製のフィルターの提供)、プロメガ、システムブレイン、正晃テック (画像解析ソフトウエア “AIVIA”)、ソリューションシステムズ (Scientific Volume Imaging社のソフトウエア“Huygens”)、東海ヒット、 横河電機 という、16社の企業から多大なるご協賛を受けて活動を行っております(企業名は、英語表記としたときのアルファベット順としております)。
世界のニコンイメージングセンター
2020年10月現在、ニコンイメージングセンターは世界に10拠点が存在しております。設置研究機関としては、1: ハーバードメディカルスクール(NIC@HMS)、2: ハイデルベルク大学(NIC@HD)、3: 北海道大学(NIC@北大)、 6: シンガポール・バイオイメージングコンソーシアム(NIC@SBIC)、 7: キュリー研究所(NIMCE@IC-CNRS, NIC@IC-CNRSのTwitter, NIC@IC-CNRSのfacebook)、8: ノースウエスタン大学(NIC@NU)、9: キングスカレッジロンドン(NIC@King’s)、10: イタリア技術研究所(NIC@IIT)、11: カリフォルニア大学・サンディエゴ校(NIC@UCSD, NIC@UCSDのTwitter)、12: 大阪大学(HANDAI-NIC, NIC@HANDAIのTwitter) となっており、当センターはアジアで3つある拠点の1つです(以前は、4: オックスフォード大学、5: カリフォルニア大学・サンフランシスコ校にもありました。なお機関の前に付している数字は設立順になります)。
各センターによってさまざまな運営形態を取っておりますが、互いに密な連携を取ることで、研究者への研究サポートの更なる充実を図っております。
サポートの対象
ニコンイメージングセンターでは、寄附講座ニコンバイオイメージングセンターとしての設置以来、継続して以下のような研究者へのサポートを行っております。そのため、「けいこうって何?」あるいは、「理科の授業以来、顕微鏡は触ったこともなくて…」というような初心者でも、優れた顕微鏡画像を取得でき、見ていても美しく効果的な長時間タイムラプスムービーを作成することもできるようになります。
- 最先端の顕微鏡とイメージング関連機器を設置し、基礎研究の環境を提供する。
- イメージング操作について専属スタッフが指導を行う。
- 顕微鏡に馴染みのない研究者からハイエンドユーザーまで、さまざまなレベルに合わせて顕微観察法のトレーニングコースを行う。
- 顕微鏡ユーザーのアイデアを反映した新型顕微技術の開発を行う。
周囲に顕微鏡が全くない、設備はあっても使い方がわからない、観察に適した対物レンズや光学フィルターがない、設備が老朽化して思うような観察ができない―など、生物顕微鏡の利用を検討している方は、大学の研究者も一般企業の研究者でも、どなたでも利用できます。
また遠方で研究を行っているなど(水産学部の方、他大学・一般企業の方など)、頻繁に札幌へ通って観察を行うのが難しいような場合でも、スタッフが代わって観察を行う委託観察、あるいは遠隔地からモニタリングしながらスタッフとともに観察を行うリモート観察も可能となりました。
まずはぜひ設備の見学だけでも、お気軽に当センターへお越しください。また利用方法、多く寄せられるお問い合わせ事項とその回答は、[イメージングセンターの利用方法] をご覧ください。