共焦点顕微鏡の観察技術向上セミナーの開催に関して

このたび私たちは、11月14日(木曜)に、「共焦点顕微鏡の観察技術向上セミナー – プロのテクニックと秘訣、おしえます」を行います。本セミナーは、メインの対象が北大の技術職員として開催されますが、共焦点顕微鏡に興味のある方は、どなたでもオブザーバーとして参加が可能ですので、ぜひご参加くださればと思います。

 当センターの利用者の方はご存じと思われますが、共焦点顕微鏡は、任意の領域の観察や取得データからの3次元モデルの構築が可能といった特長があり、細胞内の微細構造等の観察手法として広く普及しています。
 しかし初心者が、とりあえず最初に教わった汎用的な設定で、なんとなく顕微鏡を使っても、まずまずそれなりの画像が取得できてしまいますので、理想的な観察設定とはいいがたい設定で取得されていることも多いのが実状です。
 そのため、装置の本来の能力を十分に活かすことができず、研究者を失望させてしまうことも起こり得ます。

 一方で近年では、光学顕微鏡のトレーニングコースやワークショップなども各地で開催され、それぞれ着実な成果を上げています。 しかしどうしても、「顕微鏡のプロフェッショナル、スペシャリストになろう!」といった側面も強く、「研究を進める1つの手段として共焦点顕微鏡を使っていて、もう少し良い画像を撮れるようになりたいな…」といったライトユーザーには、こうしたワークショップは敷居が高いことが多いです。

 そこで私たちは、大学の更なる研究力向上のため、そのために研究支援に携わる機器担当者(技術職員)が、「どうすれば、より優れた顕微鏡画像を取得することができるか」、あるいは「更に進んだ共焦点顕微鏡の使い方」の習得を目的として、このたび共焦点顕微鏡による観察技術の講義と実習を提供することとしました。
 光学顕微鏡の知識や取り扱いに長けた講師を招聘して、午前中には講義を、午後には実習を行います。

 そしてせっかくの機会ですので、共焦点顕微鏡や蛍光顕微鏡を使う学生や研究者も、オブザーバーとしての参加を可能といたします。午前中の講義、午後の実習とも参加が可能、あるいは一部のみの参加でも可能ですので、ぜひこの機会に、共焦点顕微鏡が更にうまく使えるようになるきっかけとなりますならば幸いです。

オブザーバー参加の条件など

・役職や顕微鏡の経験などに基づく条件などは、特にありません。ただ、「共焦点顕微鏡は、どんなことができるか」くらいは、おぼろげに知っているほうが望ましいです。

・「絶対必要不可欠!」ではないですが、できれば上記フォームよりお申し込みください。配布資料やサンプルの準備、おおよその参加人数の確認のためですので、当日に急にお越しくださっても大丈夫です!
ただし、参加希望者が多すぎる場合は、「事前申込者から、先着順で優先」とする可能性もあります。

・すべての時間帯に参加する必要はなく、午前中の講義のみ、午後の前半のみなどでも大丈夫です。

・まずは技術職員がメインとなる講習会のため、会議室では前から3列目以降に座ってもらうこととなると思います。実習では技術職員の次に行ってもらうこととなり、人数やスケジュールにより、オブザーバー全員がすべての実習を体験できないかもしれません。

本セミナーでのキーワード、説明内容など(予定)

よくない共焦点顕微鏡の画像例、 対物レンズはどう違う? 解像度設定のコツは?
ピンホールはどのくらいにする? カバーガラスやサンプル封入剤の違いは? 
応用的な共焦点顕微鏡の使い方 ”高速”観察法の使いみち~速い観察以外では?

共焦点顕微鏡の観察技術向上セミナー – プロのテクニックと秘訣、おしえます」

当日の主な流れ

STEP
10:00-10:30 講演会の位置づけの説明、参加者自己紹介

※こちらについては、メインの技術職員が対象のため、オブザーバーの方は不要です。
そのため、開始時刻前…というよりは、10時半にお越しくださればと思います。

STEP
10:30-12:00 研究所1階会議室にて、講師による座学講習

堤先生によるセミナーとなりますので、ぜひ聴講ください。

STEP
13:30-16:30 共焦点顕微鏡を使っての実習など

研究所2階の、ニコンイメージングセンターで、実機を使って説明を行います。

もくじ