イメージングセンターへの培養細胞の持ち込みに関して

当センターには、下の写真のように培養室も準備しております。このためクリーンベンチでの作業やインキュベータ中での数日の培養など一通りの作業を行えます。
ただし培養室が利用できるのは、当センターの利用者に限定されております。「当センターでは観察は行わないが、インキュベータだけを借りて長期培養を行いたい」というリクエストには対応いたしません。

各顕微鏡システムの詳細にも記載のように、東海ヒット社のステージインキュベーターも設置しておりますため、37度、湿度100%を維持し、そしてpH維持用の炭酸ガス供給を行いながらの長時間観察が可能です。
こちらの利用においては、35mmガラスボトムディッシュでの観察がスタンダードです。カバーガラス上の培養ならば、パーフェクトフォーカスを用いることができ、数日間でもフォーカスが維持できます。35mmガラスボトムディッシュは、IWAKI(AGCテクノグラス)(製品カタログ:組織培養製品:培養用ガラス複合容器などに、さまざまな製品があります), エッペンドルフGreiner, 松浪硝子など、現在では各メーカでさまざまなタイプを取り揃えています。
他のサイズのディッシュなどで用意していても、対応を試みますので、まずはスタッフまでお問い合わせください。

培養室の写真です。

当センターまで生きた細胞を輸送する方法として多くの方が取っている方法は、蓋もある発泡スチロールの箱に細胞を入れ、細胞の周囲を37度に温めておいた複数の保冷剤でみっしり囲むという方法です。この方法ですと、特別な容器の購入などを行わず、周囲にあるもののみを使い、あまり揺らすこともなく、良好な状態での運搬が可能です。
それでも場合によっては、「移動に伴う、無視できない揺動の衝撃や温度変化による細胞のストレス」が、細胞の状態や観察に影響する懸念もあります。その場合は、観察の前日に上記の方法で当センターまで細胞を運んでおくこと、そして自転車ではなく学内循環バスに乗ってお越しになるのがよいと思います。

ただし当センターでは、観察で直接用いるスライドガラス・カバーガラス・ガラスボトムディッシュなどの消耗品は何も用意しておりませんし、ガラス廃棄物を処分することもできません。こちらで観察が可能かどうか一回試してみるような場合などでも、消耗品もサンプルとともにお持ちになり、観察が終わりましたらお持ち帰りください。

そして以下の点の遵守を、重ねてお願い申し上げます。

  1. 取り扱い可能な遺伝子組換えレベルはP1のみで、これを超えるレベルの利用は一切認めておりません。
  2. また動物実験、あるいは植物の実験をご検討の場合も、スタッフへ必ず事前に問い合わせてください。
    →現在当センターでは、動物実験は行うことができません。
  3. そして厳重な管理を必要とする毒劇物を扱う際は、スタッフへ必ず事前に問い合わせ、了承が得られた場合も、毎回廃液や使用済み培地を含めて、必ず全量お持ち帰りください(廃液や培地も”毒劇物”としての扱いが必要ですが、保管する設備はありません)。
    決して研究所内の流しに無造作に捨てたり、翌日にも来るからということで、当センターの冷蔵庫に保管したりしないでください。

こうした重要事項の違反は、当センター自体の存続までも即座に大きく影響します。
そのため以上の3点のいずれかに違反した場合は、理由を問わずに即刻利用許可を取り消し、当該研究室の以降のすべての利用を、二度と認めない可能性もあります。

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